フォーラム

第9回大使を囲む懇談会開催

  • 岩切敏駐マラウィ大使を囲む懇談会
  • 8月17日午後国際文化会館において、岩切敏駐マラウィ大使に同国の最近の事情を伺う会を開催しました(対面出席の他、オンライン参加も含める形で開催しました。参加者は、会員の法人企業等からの出席者16名、オンラインによる参加者16名)。

    先ず岩切大使より、同国の情勢について、新型コロナウィルス状況を最初に取り上げて、以下のように説明しました。
    昨年4月に同国で最初の感染者が確認され、4月1日からは商用便が欠航となり、空港は閉鎖された。(リロングエのカムズ国際空港が再開されたのは同年9月。)感染集中地域は首都リロングウェと商業都市ブランタイヤであり、第1波(昨年5月~8月ごろ)、第2波(昨年末~今年4月中旬)、および第3波(今年6月中旬から現在)と3つの波がこれまであったが、大使館は本省と協議しつつ、昨年4月の空港閉鎖直後に、特別措置で希望する邦人をチャーター機でリロングウェからルサカ経由で出国・退避させるオペレーションを行った。邦人が感染した際のリスクを軽減する意味でも、このオペレーションが最後のチャンスであった。当初はPCR検査結果を国内で出すことができず、検体を南アまで輸送して結果を確認しないといけないような状況であったが、現在では国内で独自に検査を行っており、結果も速やかに出ている。マラウイ政府のコロナ対応は、比較的よく行われていると思うが、これまで、現職閣僚2名はじめ複数の政府高官がコロナに罹患して死亡するケースも見られている。推測の域を出ないが、マラウイの人口構成は比較的若年層が多く、また密の状況があまり生じにくい環境にあるため、感染しても重症に至らないケースが多いのではないかと思われる。7月末までにワクチン第1回接種を終えたのは約42.6万人、第2回接種を了したのが約10.9万人である(7月末の累計感染者は5.1万人、累計死亡者は1,588人)。現在の対策は、在宅勤務の推奨、屋内の会議の抑制、居住地域の外への旅行はしないことを推奨、レストランの営業時間を22時までとし、22時から6時までの外出禁止などである。この措置は、大使館やODA関係者への業務の影響に多少の影響を与えている。
    最近の政治動向としては、同国は現在SADCの議長国であり、今月9日から18日までSADC首脳国会議をハイブリッド形式で開催した(テーマは、コロナ禍におけるデジタル・テクノロジーを活用した産業化の促進、SADC内におけるワクチン生産の増進等)。前政権と比べて、外交活動は活発に行われているとの印象。また同国は反汚職の取り組みを進めており、最近では、現職のエネルギー大臣が逮捕されたとの報に接している。
    経済面では、「Vision2063」のもとに、2063年までに豊かで自立した、産業化した高中所得国になることを目指している。いずれにしても厳しい財政状況は続いており、今後の推移を注意深く見守っていく必要がある。
    治安情勢については、同国内の犯罪は、窃盗・ひったくりなどの軽犯罪が大半であるが、近年は国内の収入格差の広がりなどによる貧困層の増加、近隣諸国からの不法滞在者の流入などもあり、悪化していく兆しが見える点が懸念される。また、隣国モザンビークのカーボ・デルガド州の治安情勢(アル・シャバブと繋がるイスラム過激派武装勢力による反政府運動が2017年から活発化している)は、マラウイの治安情勢にも大きな影響を与えかねないので、注意が必要である。

    マラウイへの民間企業の進出は、次のTICAD8に向けて喫緊の課題であるが、コロナ禍が続く中で低調である。現在、ODA案件の仕事で現場に民間企業の方々が活動を再開しているが、現地でのワクチン接種に関する情報を大使館からまだ入手していないので、教えてほしいという要請があった他、昨年のマラウイの空港閉鎖の時点では、まだ新型コロナに対する対応策や病状等がはっきりしていなかったため、リスクを軽減する意味でも多くの邦人の皆様に帰国を慫慂せざるを得なかった。その中でも、大使館館員の多くはマラウイに残り仕事を継続した。
    今後また去年のように空港封鎖のような事態が起きることが考えられるだろうか?現地では今でも去年のように、数名が食事等のことで会うのも禁止されているのか?今後、マラウイにおいて食品加工分野でのビジネスの発展の可能性がどの程度存在するか知りたい、マラウイで生産する食品をそのまま先進国の市場に出すのは難しいのではないか?昨年コロナがマラウイで蔓延した当時日本は在留邦人をチャーター機で帰国させる決断をしたが、外国の空港閉鎖時におけるその国に住む外国人の行動には多大なリスクが生じるところ今後色々考えて対策を練る必要があると思う、邦人がコロナに罹患した場合、現地の病院で治療を行うことができる可能性はあるか?今後のマラウイの発展を考えるときどの分野を中心にいかなる努力を傾注することが最も肝要と考えられるか?などの意見や質問が出されました。

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