フォーラム

第7回大使を囲む懇談会開催

  • 南博之駐コンゴ(民)大使を囲む懇談会
  • 7月2日午後国際文化会館において、南博之駐コンゴ(民)大使に同国の最近の事情を伺う会を開催しました(対面出席の他、オンライン参加も含める形で開催しました。参加者は、会員の法人企業等からの出席者17名、オンラインによる参加者が14名でした)。

    先ず南大使より、同国の最近の状況について、以下のような説明がありました。
    2018年12月にチセケディ大統領は、選挙も国民投票も経ずして自らの側近と前大統領カビラの連合与党であった議員たちにチセケディだけを支持する神聖同盟に鞍替えするように求める賭けに出た。不思議にもこの非民主的な賭けは現時点まで成功している。すなわち日和見な議員たちは次々に神聖同盟に加わり、前大統領はあっという間に多数派を失った。しかしながら、鞍替えした議員たちが期待したのは現大統領を支持することの見返り、いわゆる利権である。現時点で暴動は起こっていないが、見返りがない、あるいは十分でないとの不満が鞍替え議員たちから上がり始めており、チセケディ大統領にとっては今後半年から1年が正念場となる可能性もある。例えば新首相が指名されてから組閣に3ヵ月近くを要した。従来、この国の閣僚総数は67名、また大統領補佐官も100名を超えるなど、要職のポスト数が多数である上、西欧のほとんどの国の合計面積に匹敵する、広大な面積(234.5万平方キロ)を有する同国の、26州からそれぞれ必ず大臣が任命されなければならないなど、閣僚等を任命する条件が複雑であるため、なかなか組閣のすべてが早期に終了しなかった。閣僚指名に不満な議員は議長を名宛とする攻撃を始めている。国際面では、現在チセケディ大統領はAUの議長であり、このこともあり、中国の王毅外相をはじめ多くの国の要人が本年同国を訪問している。

    他方、同国では昨年以降他国と同様に、新型コロナの感染拡大という現象が起きており、現在第3波の真っ只中である。しかし、発熱で死んだ人がコロナに感染していたか否かはっきりしない場合などもあるため、患者数、死者数などの正確な数字は不明。インド人が多く入り、キンシャサにはインド系の病院が存在するなど、ケニア、タンザニア等インド洋に面した東の国のみならず同国もインド人が主流の外国人となっており、そのためインド株の流入など新型コロナの蔓延状況は予断を許さない。その他、先月東部地域の火山の噴火により、多数の地域住民が被災して住宅を失い、住み慣れた土地を離れるなどの災害も起きた。
    同国はこれまでに国勢調査を一回だけ、1984年に実施しており、その時の人口は約8千万人台後半であったが、その後かなり人口は増加しているとみられ、現在は約1億2千万人以上とみている。いずれにせよ、資源、人口面でとてつもない大国。しかし東部を中心に内戦が四半世紀来続いており、同国の安定のため、国連PKOの世話になり続ける等、経済は停滞している。一人当たりGDPは国連計算でもIMF計算でも500ドルを下回る。また、国内に多くの難民を抱えていることも不安定要因。ルワンダ、ウガンダ等近隣国からの難民もいるが、国連難民高等弁務官室によれば外国からの避難民よりも、コンゴ人の国内避難民の方がはるかに多い。最近では昨年末の選挙後の暴動から逃れてきた中央アフリカ共和国難民が増えている。

    経済面では、同国はもともと豊かな資源に恵まれた国であり、銅を筆頭とする鉱物資源の他、キャッサバ、豆、魚など農業と水産業の潜在的発展性は高いとみられるが、生産や運輸などの場面でかかわる人々へのコミッションの発生という、経済構造の問題があり、近隣国に比べても物価が異常に高い。キブ州等ではコーヒーを生産しているが、消費者にわたるときには、エチオピア、ブラジルなど外国産のコーヒーよりもはるかに高い価格で店に並んでいる。

    次いで邦人企業等より、同国の開発がなかなか軌道に乗らない主な理由は何か、中間の人がコミッションを取るため物価が高くなるとしても、どこかで競争原理が働くと安くなりうると思うが、政府の規制が強いのか、日本に入国するコンゴ(民)国民はその後難民申請をするケースが多いと聞いたことがあるが、日本以外の国や周辺国に難民として出る同国民が多いのか?現政権の対中国の政策はいかなるものか?隣国の一つであるルワンダの近年の発展状況などをコンゴ(民)国民はどう見ているのか、同国出身のデニス・ムクウェゲ(医師、2018年度ノーベル平和賞受賞者)氏は今同国で活躍しているのか、などの質問が出されました。

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